めるノート

一児の母 兼 へっぽこWebエンジニアの内省ノート

PHPerKaigi 2022 で印象に残ったスライド

前提

いかにも PHPerKaigi に参加した風ですが、子育てとスクラムイベントのため、リアルタイム参加はかないませんでした。まあ、自分はオンラインで聞いてると飽きちゃうので、そういう参加の方が向いてるかも。笑

Datadog APM で始める Laravel アプリケーションのパフォーマンスチューニング

あたりまえのことが書いてあるように見えるけど、最後に改善サイクルの話が書いてあったのが、良かったです。

エラー監視とテスト体制への改善作戦

Sentry をちゃんと使いこなしているだけではなく、そこからエラー改善の可視化・目標化が極められていてすごかったです。 こういうのをみて、プロダクト開発だけではなく、それを加速するための開発もシャキッとやっていきたいなって改めて思いました。

エラー数と内訳を監視できるようにした話については、ブログにも詳細に書かれています

BASE大規模リアーキテクチャリング

ここからはもうちょっと視座を上げた話。

次のメルカリさんも同様に、モジュラモノリスについての話をされていますが、全体テーマの「モジュラモノリスってなに?どうして選んだの?」って話はもちろん、前提として挙げられたスライド20枚目からの「組織的学習を実現する難しさ」の部分もおもしろかったです。

メルカリ、巨大モノリスにおける複雑性をリリース9年目にしてどう解決するか

メルカリさん、今でこそ Go &マイクロサービスの会社っぽいですが、ローンチ当初から急成長期くらいまではPHPの会社でした。 山田進太郎さん(社長)がウノウ(PHP界隈でむかし有名だった会社)で一度成功している経緯もあったのだと思います。

ここに書かれているのはメルカリの中でもローンチ当初からある機能で、明確に負債なんだけどリスクも高いので、一気にGoにはせず慎重にやっている、という話を中の人から以前カジュアル面談か何かで伺ったことがあります。

依存関係を内製の分析ツールであぶりだす件は、流石メルカリさん力技だなあと思いましたが、さっきのBASEさんの発表を踏まえて聞くとモジュラモノリスに対する理解がより深まると思います。

ISUCON 11 の PHP 実装は何を考え、どのようにして作られていたのか

ISUCON興味ある方は見ると面白そう。 旦那さんが前回か前々回くらいにPHP移植やっていたので、ほ〜、と思いながら読んでました。 自分は個人でコード書くなら、個人サービスとかよりこういう方が楽しめそう。

docs.google.com

PHPerでもできる!マイクロサービス

マイクロサービスってなに?というのがざっくり書かれています。 スライド39枚目からの「AWS で PHP マイクロサービスを動かす」を見てみると、じつは自分も見たことのある技術スタックが多かったりして、なんでそうなってるのか、どうあるべきかを知ることができて良いです。

さいごに

PHPerKaigi スタッフのみなさま、登壇者のみなさま、ありがとうございました。

EC2 に Rails をデプロイして遊んだ

すごい今更なんだけど、EC2 に Rails をデプロイして遊んだ。
参考にしたのは以下。概念は十分わかっているので、手順の通りにポチポチするだけ。

zenn.dev

産休前に、会社の研修に乗っかって似たようなことをやったんだけど、nginx の設定で詰まって時間切れになってしまった。
今回も詰まったけど、インフラエンジニアの業務で勉強してきたこととか、育休復帰前に nginx 実践入門を読んでいたこともあったりして、無事にデプロイすることができた。

amzn.to

上記の記事で気をつけたいのが以下。

  • RAILS_ENV=production では、rails new だけではなく scaffold とかやっておかないとルーティングエラーになる
    • rails new して rails s したときの みんなで手を振っているやつは production では出ない
  • EC2上 でのアセットコンパイルの考慮が抜けている
  • nginx の設定でプロジェクトディレクトリに表記揺れがあって、どこまでプロジェクトディレクトリ名にすればいいのかわかりづらい
    • nginx 知ってる人ならパッと分かるんだろうけど・・・

あと、めっちゃ久しぶりに rails new したので、そこもちょっと詰まったが、いろいろ思い出しつつ進められた。

とにかく、自力でデプロイできなかったことに強い劣等感があったので安心した。また時間取れることがあれば ECS でもやりたい。 (ほっとくと EC2 よりもあっという間に金がかかってしまうので気をつけないといけないやつ)

今日はパパのおかげでゆっくり勉強できた。

1年弱のインフラエンジニア生活で得たものに気づいた春

恥ずかしながら数年前から、個人のAWSアカウントでどうしても消し方がわからないリソースがあって、毎月数円課金され続けていたのをずっと放置していて、今日めっちゃ久しぶりにコンソール開いたら消せた。

・・・そんなことはどうでもいい。

今月からプロダクトチームに戻った。 戻ったといっても現職に入社してからプロダクト開発していた時期はわずかで、あとは横断的技術組織にいる期間が長かったけど、横断的技術組織の一部で「我々は専門性が高いんだゾウ」という振る舞いがあって(抽象的・・・)自分にはそれがどうしても馴染めなかった。嫌だったというか、根本的にできないみたい。

前職はプロダクトじゃなくて社内システムの開発だったけど、やっぱりそういう「我々は専門性が高いんだゾウ」という選民思想みたいなやつが(今はもう人が入れ替わって変わったはずだけど)当時はあって、やっぱり自分にはできなかった。今回みたいにエンジニアが多い会社ではなかったので異動先で幸せになれるイメージもなくて辞めてしまった。

そういうこともあって「技術は好きだけど、技術力の高い人たちはキライ」みたいにちょっと拗らせてしまっているので、良くない。なるべく態度には出さないけど。気が向いた時にカジュアル面談をさせてもらうと「そういう思想、自分は見たことがない」と他社さまから言っていただくことが多くて、自分が今まで見ていた世界が狭いだけなんだろうな・・・とは思っている。

また話がそれた・・・。

とりあえず最近は、プロダクトチームでバックエンドエンジニアという肩書きとして働きはじめたけれど、引き続き Terraform のコードをレビューしたり、監視設定を見直したりというのは、並行してやっている。プロダクトチームにSREのようなメンバーは配置されていないので、予想していたけどやっぱり忙しい。ただ、プロダクトチームに入ったことによって担当範囲を減らせたのはかなり良くて、ひとつひとつを本質的にじっくり考えるモチベーションになる。若い時はフットワーク軽く動いていたけど、今は年齢だけじゃなく技術スタック的にも後衛みたいな役割の方がバランス取れるのだろうな、と気づいたところ。

プロダクトチームは技術組織と違って、PdM・フロントエンドエンジニアなど多様なメンバーがいるからみんな違う考えを持つのが当たり前で、自分のアイデアを気軽にテーブルに乗せやすい。それぞれがそれぞれの得意な分野でバランスとってやってくれるし、自分もそうやっていこうと前向きに思える。
インフラ専門の技術者にとっては当たり前のことをこなすだけでも、プロダクトチームの中では重要なパートとして尊重されるし、1年弱のインフラエンジニア生活で、ちゃんと学んだことはあるんだな、と思えた第一週だった。

引っ越して1年経った

東京都民をやめて1年が経ったが、特に困ることがない。通勤と飲み会と勉強会がなくなると、楽器以外でイベントがほぼないので、出かけるのに不便ということもない。
強いて言えば楽器の練習に行くのが遠いけど、足を伸ばせば行って帰ってこられる距離だし、電車の中が貴重な読書タイムになるので悪くはない。

子どもをのびのび遊ばせられる場所や、ショッピングモールが近くにたくさんあるし、保育園や学童は毎年ガンガン建てているのでしばらくの間は2人目も入りやすそうに思っている。

人混みも東京ほどではないし、マンションにスーパーが隣接していたり、本当に至れり尽せりで、いま自分がギリギリでやっていけてるのは環境によるところが大きいだろう。
あと、あんまり行かないけど、実家にも前より帰りやすくなった。

東京は冷たい?

自分は生まれも育ちもギリギリ関東圏(神奈川県小田原市)なので、東京は冷たいっていう意味がずっとわからなかった*1

最近異動したチームの雰囲気が妙にあたたかいので不思議に思っていたら、リーダー的なポジションに関東圏の人が少ないことがわかった。

そういえば素人のときに拾ってもらったWeb制作会社は、社長・役員が当時みんな関西人で、雰囲気は良かったと思う。他にも思い当たる節はあった。

関東と関西どっちの方が好きとかはないけど、いろんな文化があると、ちょっとした認識の違いも認め合って丁寧にすり合わせていけるので、やっぱ多様性だわ〜と改めて思った。

*1:だけど横浜はなんとなく怖い

息子くんが進級したのと、今年度について

0歳入園した息子くんも無事に1歳児クラスに進級した。留年しなくて良かったねってパパが言っていた。しねえよ。

0歳で入園させたことに関して全く悩まなかったといえばウソになるけど、自分が育児に集中したところでストレスを溜めるだけだというのは容易に想像がついたし、先日読んだ本にもなるべくパートナーか保育士にまかせましょうと書いてあったので、0歳入園は正解だったと、1年経っても自信をもって言える。

入園した頃は生後6ヶ月で肉付きもすごくて、寝返りもギリギリできないくらいだったが、今では家が狭いと言わんばかりに駆け回っている。離乳食もなんでも良く食べるので、まだ肉付きは良い。外で泣きわめくことは今のところ多くないので、育てやすくて本当にありがたい。

住んでいる地域は比較的やさしくて、入園から復職まで1ヶ月待ってくれたので、慎重派の自分としてはギリギリMAXまで引っ張って慣らし保育をしていたが、そんな心配をよそに息子くんは3ヶ月くらい発熱せず元気だった(そのあとRSウイルスをくらったが入院は免れた)。体重があったからか動きの発達は普通よりやや遅めではあったものの、その後もほとんどのことはスムーズだった。
のんびりしていて泣かないからか、先生や上級生から(そしてなぜか同級生女子からも)とても人気で、なで回されてかわいがってもらっているらしい。

進級してクラスの人数が倍になったけれど、息子くんは新しい担任の先生にちょっと塩対応なくらいで、特に変わりなく過ごしているらしい。家ではたまに夜泣きするけど、まあこんなもんかなという感じがする。

そんな感じでけっこう安定している息子くんなので、昨年度の自分はというと、チャレンジ的な異動を兼ねて復職したり、楽器も再開したりして、子育てよりも個人的な問題でヒィヒィいっていた。で、自分がヒィヒィいっていると、子どもにも伝わっているな〜と思ったりした。

子育ても自分のことも楽しみたい自分としては、今年度の前半は演奏会も控えているので選択と集中をしようと決めている。直近ではないけど2人目も考えているので、まだ1人しかいないうちに着実に実力をつけたい。今年度の後半は、2人目出産以降はどこまで攻められるか?というのを戦略立てながらやっていく予定。

出勤と業務Readyは別のステータスとして扱いたい

別にサボりたいわけじゃないんですよ。出社している時もそうだったじゃん。

そういう気持ちがあって、打刻をSlackの公開チャンネルで通知されたくなかったんだけど、チームのローカルルールで義務付けられていたので結構ストレスだった。
数多くのメンションや依頼を捌かないといけない業務だと特に「お前PCの前にいるじゃん」って思われていそうで本当に嫌だった。
業務Readyになったら「おはよう」って言うからそれでいいじゃん〜。その挨拶が手間だって言うのもわかるんだけどさ。

で、今日から異動で、打刻通知が所属チームの義務ではなくなったので、だいぶ気持ちが楽になったという良い話でした。

ワクチン3回目を打ってきた話と、近況

ワクチン3回目は、職域接種をしてきた。初めてのモデルナで戦々恐々としていたが、腕や関節だけ痛みがすごかった一方、発熱や倦怠感は2回目と比べて軽かった。子どもが歩くようになったりカーブスを始めたりで、自分にも体力がついたからかもしれない。
関係ないけど親会社の職域接種だったので、親会社にもちょっと興味を持った。

接種会場の都内某所まで家族で行って、ちょっとだけ海沿いの公園で遊んだ。運転してないけど首都高からの景色とか、久しぶりの都心を満喫できて結構よかった。下り方面より渋滞しないので、たまには逆方面に遊びに出かけてもいいかもしれない。

最近は毎週土日のどちらか、楽器練習やらワクチン副反応やらで息子を夫に任せているのだけれど、徐々に息子も夫も情緒が不安定になってきているように思うので、もう少し関与を増やさなければいけないなと思った。ただイヤイヤ期になっただけかもしれないが。

前回書いたように、アンコンメンバーでの楽器練習は精神的に得られるものがあるのだけれど、それ以外の練習日は、朝から練習して夜の飲み会まで行ってやっと精神的な満足が得られる感じなのでコスパがよくない。そもそも今は部分的な参加なので飲み会も行かないし演奏についていくだけでやっとで、それだったら仕事した方がお金やキャリアになって満足度高いんだよな〜と思ってしまう。

あと、松丸家の子育て本を読んだのがきっかけで、昨日は久しぶりに DaiGo の動画を観た。DaiGoがまだニコニコ動画内だけで活動していたころ、炎上商法を始める前まではよく観ていたのだけれど、普通のインフルエンサーっぽくなってしまってからはめっきりだった。去年の秋頃炎上したのをきっかけに方針をある程度修正してくれたっぽいのと、ニコニコから移行した先の個人サービスでは、自分が観たくない動画をレコメンドされずそこそこ体験が良かったので、ときどき観にこようと思った。

自分は落ち込み癖があるのだけれど、DaiGoを観てると「頭の悪くないポジティブマン」なので、ちょっと元気が出る。ここ1年で仕事について悩んでいたことも、ちょっと悩みすぎだったなと反省した。

診断されていないが、女性のアスペルガーの本を読んだら分かりみが深かった話

週末は楽器の練習があったので、行きの電車、頭がフレッシュなときはSQLの本を読んでいたが、帰りの疲れた頭では女性のアスペルガーの本を読んでいた。

「判断するのが怖い」あなたへ 発達障害かもしれない人が働きやすくなる方法

空気が読めなくても それでいい。: 非定型発達のトリセツ

アスパーガール: アスペルガーの女性に力を

発達障害のある女の子・女性の支援: 「自分らしく生きる」ための「からだ・こころ・関係性」のサポート

めちゃくちゃ分かりみが深かった。特に以下のポイント。

  • 言葉通りに受け取ってしまうので、相手の真意がわからず困らせたり怒らせたりするときがある
  • ときどき、ものごとの優先順位がわからなくなるときがある
  • 男性にも女性にも、うまくなじめないときがある
    • 身体も性自認も女性だが、社会的に女性的な役割を期待されると非常につらい
  • 他人に興味があまり持てないときがある
  • 立食パーティーが苦手

基本的には大丈夫なんだけど、スイッチが入るタイミングがあるっぽい。 大人になってから判明することもあるみたいで。自分の場合は、日常生活ができなくて社会的支援が必要なほど困っているわけではないから、いま診断を受けるモチベーションはないけれど、どういう観点で注意すべきなのか理解できたので、今後の役に立ちそう。

最近だと「いい感じでやっといて」を察していくのが苦手だなと思ったので、個人的には「いい感じ」がどういうことか言語化していく過程を踏む必要がありそう。その「いい感じ」の方針がどれくらい自由なのか、そういう言語化に付き合ってもらえそうなチームの雰囲気があるのか、どちらでもないならどうしたらそうなれるのか、自分で考えられるようになると汎用的っぽくて今後のキャリアの役に立ちそう。

自分がなんで生きてたのか思い出したような気持ちになった

週末は珍しく、コロナ前まで毎年アンコンに出ていたメンバーと一緒に練習をして、合間合間に雑談をしたのがすごく楽しかった。

もうすぐ10年になるけど、そんなにも長い間、定期的に顔を合わせ続けているというのは、ジョブホッパーの自分には家族を除いたら楽器だけ成り立つことだなと気づいた。

コロナがなければ産後もっと早く復帰している予定だったんだけど、そういうのもあって気付けば時間が経っていた。

楽器が好きなのか、あるいはゲーム音楽が好きなのかは正直よく分からなくて、忙しい中で続けていくことに疑問もあったけど、そこで大切な人間関係があったことを思い出したので、やめてはいかんなという気持ちになったのだった。